君へ 【超短】
いつか…
突然鳴り出した電話の相手がまさか君だったなんて。
もう忘れたはずなのにね。
泣き声の君をこの手で抱きしめたくても届かない……。
僕の愛は君を惨めにさせるだけ。
裏切られても、嘘つかれても離れられずに。
愛して愛して愛しきれません。
憎んで憎んで憎みきれません。
いつも手の届かないものばかり。
一人ぼっち。
酷く冷え切った部屋の隅。
今日も繰り返す。
闇の中で震えてる。
泣き虫な自分が。
聞いて、誰よりも弱い僕の声を。
誰にも言えず。
誰にも見せずに。
最後の瞬間も一人なのかな……?