いい意味で
30時間以上起きてるもので、おんちゃんに運転を任せ、
乗り物で寝れない僕も、さすがに眠りに落ちていった。




ふと目を覚まし
周りを見渡すと、家が立ち並んでいる。車の走る量も多い。

僕が目を覚ましたのに気付いたおんちゃんは
「もう弘前だよ。」とあくびをしながら話しかけてくる。

弘前をみて心底嬉しかった。もう都会ってのは住宅街という価値観に変わっていた。

そして30分後。ついに青森市に到着。

そうです。この話は、秋田をほぼ通り過ぎ、青森旅行に変わり、そして青森で始まるのです。

しかし、ここまで読むのは疲れたし退屈だったでしょう?説明ばかりだったからね。
実際に僕等も退屈だったんだよ。
でもここからが本当の始まり。
といっても、一部始まっているのだけれどね。



じゃあ続けよう。


街は夜の始まりという事もあって輝いている。明るいし、背の高い建物もある。車もいっぱい走ってる。

やっぱりこっちの方が全然落ち着くよ。
僕も一応東京育ちなのかなぁ。なんてしみじみ感じる。


初めての街。車でウロウロ迷いながら、その日の宿を全国チェーンのビジネスホテルに決めた。運よく二人部屋と一人部屋が空いていたのだ。

車を停め、部屋に荷物を置き、僕等は街に繰り出した。

僕「酒飲もうよ酒!!秋田より素敵な青森でさ!!」

おんちゃん「いいねぇ!!もう呑もう!!秋田のことは忘れて呑もう!!」

りう「いやぁ、今日は酔いそうだなぁ。秋田のせいで!!」

僕等は秋田の悪口を言いながら、ウキウキと街を歩いていく。

降っているのが、雨なのかミゾレかなんてもう、どっちでも良かった。

そしてブラブラと歩いていると、いい感じのお店を発見した。
入ってみると店は繁盛している。人が沢山いるということだけで
なんだか嬉しくなってくる。

混んでるため、カウンターしか開いていないが

「別にいいっすよ。」と店員さんに伝え、席に座る。
横一列になりながら、各々が飲み物を頼んでいく。

僕とおんちゃんは生ビール、りうはカシスオレンジ。
乾杯をしてから、それぞれがゴクゴクと呑み始める。

やっと来た。やっと着いた。
そう。夜はこれからだ。
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