いい意味で
ふと落ち着く。まだまだ車は先を目指してる。
僕はずるいんだ。自分が何かなのかも分かってないよ。
それをいいことにずるいんだ。

恋だってそうさ。

音楽も、僕には才能はないと分かった。
そこらへんにいる凡才よりも凡才だ。

胸には変な手術のあとがある。

人生は不公平だ。なんの為にいじめられたんだろう。

でも、夢を持つ事と、どうしても笑って欲しい人がいるのは
それとは関係ないよな。

勝手に落ちて勝手に答えを出す。流れる青森の夏に僕の心を置いていこう。

旅に出たからってかっこつけていると、ゆりかちゃんのアイポッドを繋いで、
aikoが流れてきた。

僕「そういやさ、ゆりかちゃん彼氏は?」

ゆりか「相変わらずいませんよぉ。」

僕「なんで。可愛いからモテるでしょうよ。」

おんちゃん「ねぇ、ほんとそうだよ。」

ゆりか「いや、モテるけどねぇ、「なんか、なんかなんか。」なんだよねぇ。」

僕「いっとくけどツッコまないからね。そういう人だと思うからね。」

ゆりか「いやいやいや、すいませんでした。」

僕「わかればいいんだよ。」

ゆりか「すいやせんでした」
ゆりかちゃんはテヘッっていう仕草をして、おんちゃんはそれを見てうふふって笑ってる。

僕「おんちゃんと付き合えばいいじゃん。なぁおんちゃん?」

おんちゃん「そうだねぇ。付き合おうよ。ゆりかちゃん東京こいよ。」

ゆりか「そうだね。付き合っちゃおうか。東京さいごがな。」

おんちゃん「そういうことだから、よっちゃんここで車降りてくんない?」

僕「まじかぁ。俺大人だけど泣く自信あるよ。ここで降ろされて実家の車も強奪されたら。」

ゆりか「そうね。じゃあ可哀想だから乗せてあげることにしましょ。あ・な・た。」

おんちゃん「そうだな。ゆりか。お前のそういう優しいところが好きなんだ。」
勝手に二人は夫婦コントに入りやがった。
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