いい意味で
いつも感じる違和感も今日はないしね。
僕とえみちゃんはおんちゃんやりうの背中を見ながら、道を進んでいく。

えみ「そういえばさ、よし君彼女いないの?」
僕「ビンビンにいないねぇ。」

えみ「そうなんだ。若菜さぁ、よし君のこと好きだよね。」

僕「え…なに突然…そういうの照れるから。俺。」
お道化てみせるが、胸の中はドキドキする。

えみ「いや、普通にそう思うよぉ。いつも話すからさ、よし君のこと。」

僕「ああ…そう」

えみ「よし君は若菜のこと好きじゃないの?」

俺は…どう答えるべきなんだろう。
周りの音が全部消えた気がする。土の匂いも、木の匂いも

つい間が開いて、僕は慌てて「いや、もちろん好きだよぉ!でも遠距離になっちゃうもんねぇ。」なんて笑ってみせる。

するとえみちゃんは、「ふぅ~ん。そっかそっかぁ」って言って、
僕の前を、伸びをしながら歩いてる。

怒らせちゃったかな、俺。若菜さんの親友だもんなぁ。えみちゃん。

えみ「まぁいっか。若菜今彼氏いるしねぇ。それに若菜より、よし君と合いそうな人、あたし知ってるし☆」

僕「え?だれ?北川景子?」
「違う」っていいながらえみちゃんは笑ってる。

つうか誰?えみちゃん?それとも、ただ芸能人で合いそうとかのジョークかな。
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