いい意味で
僕は「ほんとわりぃ。何か良く分からないけど大丈夫だよ。全然体もそんな痛くないし。」なんてベッドから立とうとすると
体がよろける。
それを二人が支えようとする。
が大丈夫。よろけたのは最初だけだった。

「ちょっとすり傷くらいはあるみたいだけどピンピンしてるよ。」
そう言って歩いてみせる僕を見て、二人は安心した顔をしてる。

おんちゃん「ほんと一時間経っても帰ってこねぇしさ、電話も通じねぇしさ。お前ぜってぇのんびりSEXしてやがると思ってさ、りうと、あいつ絶対ぶっ飛ばそうぜって話してた時に、事故の連絡きてびびったよまじで。」

りうも「ほんとだよ!!まじでこのくっそたれ変態男が!!」なんて言って二人で笑っている。

僕「ほんと悪ぃ。俺もよくわかんなくてさ。」

おんちゃん「いいよいいよ。つうかほんと大した怪我じゃなくてなによりだよ。」

りう「いやしかし若菜ちゃんも大した怪我じゃなくて良かったね。」

僕「そうだねぇ。しかし申し訳ないよまじで。お前等と今日帰る予定だったのにさ。」

おんちゃん「別にお前はなんも悪いことしてないって!ぶつけられた方なんだから。俺達の事は気にしなくていいからさ、ゆっくり休めよ。あとお前の親父さんとお袋さんにも連絡しておいたからさ。すげぇ心配してたぞ。」

僕「わりぃ。つうか今日俺帰れんのかなぁ。休みも明日までだしさ。」

「どうなんだろうなぁ。大きい事故だったらしいしなぁ」なんてりうが答えていると
入り口から医者と看護士が入ってきた。

「どうもこんにちは。担当医の木村です。気分はどうですか?」とそんなに僕等と歳は変わらなそうな医者に聞かれる。

全然大丈夫です。と答えると
体を色々と触られた。

僕「すいません。僕はいつ帰れるんですかね?明後日から仕事なんで東京帰らなきゃいけないんすよ…」

医者は、かすり傷程度のものだけど、頭を打っているので一応精密検査をしなければいけないと言ってくる。
全然大丈夫なのになぁ。結局今日中に帰れないのか。
おんちゃんとりうにも悪いことしちゃったなぁ。

明後日からの仕事もちょっと間に合いそうにないかも。

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