いい意味で
そうこうしてる内に、大きい道路からどんどん住宅地に入り込み
平井家に到着した。
新しくはないだろうが、全然古くもない普通の一軒家だ。
もっと山の奥地のカヤブキ屋根の家に住んでいるものかと思った。
だって妖怪ってそういうもんだろ?

家に着き、僕は先に降りて、若菜のお父さんは駐車場に停めている。
あたりを見回してみるが、普通の住宅街だ。

さきほど、ここどこらへんですか?と車の中で聞いたが
青森駅から15分くらいのところで、って色々説明されたが
やっぱりよく分からない。

普通の住宅街に妖怪が住んでいるのか…・。

もしかすると世界はそういうことに満ち溢れているのかもしれないな。

「菊地さんどうぞ。」そういわれて、家の玄関にいく。
うん。中も全部普通の家だなぁ。

お父さんもそれを察してか、
「普通の家でしょう?狭いけどどうぞ。」といわれ、僕は慌てた。

居間からだろうか?テレビの音がする。
おじゃまします。と、上がらせてもらう。

昌也「ちょっと菊地さんの寝室の用意してくるので、そこの部屋でゆっくりしていてください。」
そういわれ、テレビの音がする部屋につれていかれると
そこには、ジャージ姿の女の人がいた。

昌也「さゆり。ほら、菊地さんだぞ。挨拶しなさい。」
女の人がふりむくと、とても綺麗な人だ。
雰囲気が若菜に似ている。
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