いい意味で
昌也「そういえば菊地さんお腹空いてないですか?お菓子じゃなんだし、なんかつくりますよ。」

僕「ああ。でも大丈夫ですよ。そんなお気を使わずに。家まで泊めてもらってるんで。」

昌也「いいんですよ。私達も夕食はまだなので。それに大した料理じゃないのでそんな期待しないでくださいね。」

「ああ!!まさかのチャーハンだ!!」なんてさゆりさんが叫んでる。

お父さんはニヤリ。と笑って部屋の奥に行った。

さゆり「おとうさんのチャーハンほんと美味しいよ!食べれるよ!!良かったね!!菊地さん!」
そういいながらはしゃいでる。

軽く部屋を見渡すと、色んなところに写真が飾ってある。
ソファーの横にある写真たてをみると
若菜さんとさゆりさんの小さい頃の写真と、ピクニックにでも行ったのだろうか。
家族四人で映ってる写真がある。

ああ、二人は母親に似てるのだな。とても綺麗な人だ。
いや、お父さんもだいぶハンサムだけれど。

さゆり「お母さん綺麗でしょ?」

僕「はい。凄い綺麗な方ですね。」

さゆり「あたし達可愛いでしょ?」

僕「はい。可愛いですね。」
さゆりさんを見ると、僕に顔を近づけ、ジッと見つめながら無言でピースサインをして。ふっと笑った。
それ見て、僕はついドキッとした。

照れ隠しにビールをグイッと飲んだ。
ダメだ。元来、僕は恥ずかしがりやだ、

この人は距離が近い。

何を話そうか。思い浮かばず、テレビを眺めながらビールを飲む。
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