いい意味で

智久と内容もなく喋っていると、
「ミャー！！！」と聞こえた。

え？またかよ！！
そう思い、智久を見ると、智久もびっくりした顔をしている。
「聞こえた？」智久に聞くとうなづく。

すると、さっきの飲み屋の方面でキャーという若菜の声がした。

え？何だよ。。
「ちょっと智久ここで待ってて！！俺行ってくる！！」
僕はその方向に走っていく。

何かあったのだろうか。

そこの角を曲がればもう飲み屋への道だ。

道を曲がった瞬間。真っ白い大きな何かが目にはいる。
それが若菜を襲おうとしていた。
なんだあれ？

その何かがこっちを向く。大きさは三メートルくらいあるだろうか。
こんなの見たことない。

そして、また若菜さんの方を向き、襲おうとする。
僕は訳も分からず、無我夢中で「やめろ！！」と叫び走っていく。

その瞬間、弾かれて僕はビルの壁に叩きつけられる。
凄い衝撃で、立てない。
痛てぇ。。。

また襲うとしている。「やめて！！」若菜さんがまた悲鳴をあげる。

なんとか立ち上がり、無我夢中でそいつに体当たりをしようとする。
すると、また弾かれる。

僕は地面を転がる。
そして、その何かが、僕の方に向き睨んでくる。

何か「もうやめろ。大人しくしてるんだ。よしたか。」

僕「は？俺の名前…」

何か「知ってるよ。」

そういうと、その白い大きいものは、急に小さくなり
僕はびっくりした。

「ね…こ…？」
それは、去年病気で死んだ、家にいたねこだった。
赤ちゃんの頃から、１７年くらい家にいたんだ。
見間違えるはずがない。