いい意味で
智久「え?なにこれ?兄ちゃん何これ?」
智久はよくわからずパニック気味に繰り返している。

僕「いいからにげろ!!智久!!」

「え?え?」と言いながら、智久は逃げようとするが
ねこが物凄い速さで、先回りして
智久を捕まえる。そして、僕等のところに連れてくる。

どさん。と落とされた智久は、わけも分かってない。
そりゃそうだ。
僕「ともひさ…こいつが俺達を襲っているんだよ。」

智久「いや、何いってんだよ。」
声が震えてる。

僕「こいつ、ねこだって言うんだよ。覚えてるだろう?去年死んだ、ねこだよ。」

智久「はぁ?」

ねこ「わかんねぇよな、そりゃあ。こんな化け物みてぇじゃさ。昨日も、お前達の曲にフューチャリングしたのによ。」
またさっきのように僕等に見覚えのある形に戻ってみせる。

「あ…ねこ…?」智久はびっくりした顔をして僕の方を向く。

ねこ「とりあえず、こいつを殺さなきゃいけないんだよ。だから邪魔してくれるなよ。」
若菜が無言で、僕の腕をぎゅっと掴む。

僕「ふざけんなよ!!それにもしお前がねこなら、この人は殺すなよ!!」

ねこ「ああ。お前さてはこの妖怪にほれてるな?いくちゃんと別れたからってよ。やめておけよ。いいことないぜ。」

僕「お前なんで知ってるんだよ!!いくちゃんと別れたこと!!それに良い事無いってどういうことだよ。なんでお前はこの人を殺そうとするんだよ!」

ねこ「そりゃ知ってるよ。お前のそばにいたからな。それに何故殺すかって?こいつが悪い奴だからだ。」

僕「そばに…?にしても、殺すってなんだよ!!」

ねこ「よしたかよぉ。お前青森の事故覚えてるよな?あれも俺だぜ。」

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