LOVE SONG
そして、あっというまに、キャピキャピの女子高生達が駆けてきて、中の一人が中里に声を掛けてきた。

「おばさんっ、渋座見なかった?」

「おばっ…て」

『おばさん』というに動揺する中里に、他の子が追い討ちをかけた。

「おばさんに、渋座って言ってもわかんないんじゃない?」

「…くっそ」

中里は、女子高生にわからないように、引くそう呟くと、ばっと笑顔で、

「あ〜、CityNoiseの渋座なら、あっち行ったわよ、あっち」

と、全く関係ない方を指差した。
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