LOVE SONG
出会いの…始まり

数日後、CityNoizeと中里哀華の顔合わせとなった。

CityNoizeの所属事務所の会議室にプロデューサーと中里が先に来ている。

「やけに大人しいけど、緊張してるのか?」

無言でボーっと座っている中里に、プロデューサーが話しかけた。

「そうですね。そうかもしれません」

言葉とは裏腹に中里の口調は落ち着いていた。

「CityNoizeのメンバーの顔と名前ぐらい一致出来るか?」

「大丈夫です。CityNoizeの事知らないって言っても、シングルの曲ぐらいは聴いたことありますし、詳しく知らないだけで、人並みには知ってますから」

と、中里はプロデューサーににっこり笑いかけた。

間もなく、テレビの仕事を終えたCityNoizeがマネージャーの

「おはようございますっ。お待たせしてスミマセン」

の声と共に、会議室に入って来た。
< 21 / 212 >

この作品をシェア

pagetop