LOVE SONG
出会いの…始まり
数日後、CityNoizeと中里哀華の顔合わせとなった。
CityNoizeの所属事務所の会議室にプロデューサーと中里が先に来ている。
「やけに大人しいけど、緊張してるのか?」
無言でボーっと座っている中里に、プロデューサーが話しかけた。
「そうですね。そうかもしれません」
言葉とは裏腹に中里の口調は落ち着いていた。
「CityNoizeのメンバーの顔と名前ぐらい一致出来るか?」
「大丈夫です。CityNoizeの事知らないって言っても、シングルの曲ぐらいは聴いたことありますし、詳しく知らないだけで、人並みには知ってますから」
と、中里はプロデューサーににっこり笑いかけた。
間もなく、テレビの仕事を終えたCityNoizeがマネージャーの
「おはようございますっ。お待たせしてスミマセン」
の声と共に、会議室に入って来た。