LOVE SONG
「一筋縄じゃいかない人だとね」

と、楽しそうに前迫。

「自分の考えをしっかり言えて、媚びない」

と、高原がつけくわえた。

「…それで嫌われてれば、世話ないですよね」

と、中里は薄笑いを浮かべ小声でつぶやいた。

「えっ、嫌ってないよ。褒めたつもりなんだけどっ」

「あ、ありがとうございます」

高原の焦った様子に、ハッとして、中里はにっこり微笑んだ。

「じゃ、一応、紹介は済んだということで、後は『愛』を感じるためにお前達しばらく話しといてくれ。マネージャー、スケジュールを合わせて欲しいのでちょっと」

と、プロデューサーはマネージャーと一緒に部屋を出た。

2人が出て行くと同時に、前迫が中里に問い掛けた。

「失恋したの?」
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