LOVE SONG
少しの沈黙の後、

「俺はいいと思いますよ〜」

軽い感じで前迫が、楽しそうに初めに口を開いた。

「CityNoizeの音ってのは作りかけてる時だけど、まだ固め過ぎるには早いんじゃないかって、俺も思うし。自分らの世界ばっかり、どっぷり浸かって、ファンを無視するワケにもいかねーし。でもって、音は俺らで作って、詞だけ他の人ってのは、ベストなんじゃないかな、ある意味では」

他の3人は前迫の話を真剣な面持ちで、じっと聞いていた。

「で、新人の作詞家ってのは、誰なんですか?」

高原がプロデューサーを見る。

「ん?今のところ、川合一智か、熊田博美か、中里哀華か、米山秀治のうちの誰かにと、思ってるんだが、今回の案で良ければ、誰にするかは、君たちに選んでもらおうと思ってる」

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