LOVE SONG
「来てたんだってね。全然気づかなかったよ。あ、入って、入って」

と、岡林。

「うん、おじゃまします。実はもう一人いるんだけど、いいかなぁ」

「誰?」

「短大の時の友達で、たまたま今のスタジオで出会って、CityNoiseのファンだっていうんで一緒に連れて来ちゃったんだけど…」

中里は、メンバーの顔を伺うように見回した。

すると、あっさり、

「いいよ、入んなよ」

と、岡林。他の三人もなんの否定もないようだったので、中里は後ろにいる直子を振り返って囁いた。
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