BLACKNESS DRAGON
~希望という名の光~
次の日…
俺は、昨日の男性から言われた通り、牢獄から出された…
(!眩しい…)
久しぶりの太陽…
輝く光が、シュウを包む…
周りには、大勢の人々がいた…
皆シュウを見ている…
子供としてではない…
DRAGONを宿している者として…
俺は、兵士に援護されるように、外を歩く…
「…」
辺りを見回すシュウ。
肉親もいないこの町には、誰一人、信じれる者などいない…
皆、敵なのだ…
そんな事を思っている時だった…
人だかりの中、何者かがこちらへ向かってくる…
人だかりをかき分けながら…
そしてその人物は、シュウの目の前へと姿を現す…
「?何だ君は?」
長い茶色の髪にウェーブのかかった、少し小さめの少女…
少女は兵士の言葉を聞く事はなく、ただじっと、シュウを睨みつけている…
髪の色と同じ、茶色の瞳で…
しかしその瞳には、憎しみや恨みも何も感じない…
その瞳を見つめるシュウ。
(…!この目、どこかで…)
そう、俺は、この少女を知っている…