BLACKNESS DRAGON
~希望という名の光~
そんな中、
この部屋の入口が、何のノックも無しに開けられた…
片手で扉を開き、椅子に座るヴェインを睨むようにして入ってきた者…
黒い髪は程よく立ち、左の瞳は黄色い色をし、とがった右耳に丸いピアスを2つ…
彼も同じく、血の気のない青白い顔をしている…
「?…!ローラン!」
「…」
そっぽを向き、窓から外を眺めていたマーガレッドは、彼を見るなり、そう叫んだ…
彼の名は、ローラン…
3人と同じく、闇の者である…
彼はマーガレッドの声に目を向ける事はなく、ヴェインへと近づいて行く…
「久しぶりだな、ローラン。」
「……任務が終了したから戻ってきたまで。協力するつもりで来た訳ではない。」
「そうか…」
「ふん?」
敵対するような彼等の間に挟まれていたサラは、2人の顔を交互に見ていた…
ローランは睨んだままそう言うと、何かを投げ、背を向ける…
ヴェインはそれを受け取った。それは、何かが書かれた紙切れのような物…
名前のようだ…
数は8名…
紙に書かれたその8名の名は、DRAGONの主の名…
数少なきDRAGONの主の名が、闇の者、ヴェインの手に渡ってしまった…
紙切れを見つめ、ヴェインは口の端を吊り上げる…
一体彼は、何を考えているのか…