BLACKNESS DRAGON
~希望という名の光~
*sixth* : ~闇から救う貴女の笑顔…~
「のど乾いたぁ…」
「そうあるね…」
ある地を歩く4人。
雲1つない空の下、ジリジリと照らす太陽が、4人を襲う。
汗を拭い、手で顔を扇ぎながら、ゆっくりと歩を進める。
4人がこの地にいるのには訳がある。
長から直属の命で、水の都と呼ばれるある町に向かっていたのだ。
その町へ向かい、近づいているはずだ。
だが、なかなか町は見えず、歩くこの地は草花もなく、潤いのないパサパサの砂、所々ヒビが入っていた。
水の都と呼ばれる町に近いというのに、この地は荒れ、水が枯れている。
本当にこの道であっているのか。
そんな疑問を持ちながらも、先へと進む。
時に笑い、
時に文句を言いながら。
一際大きな岩の上。
水の枯れた地に佇む不思議な岩に、5人の怪しい人影があった…
その人影は、水色のローブを羽織り、顔を隠すように深くフードを被っている…
「彼奴等か?」
「…」
5人の内の1人が、小さなローブに向かって聞くが、そのローブは無言である…
「漆黒のDRAGONの剣…」
「希望の光を護る、3人の選ばれし者…」
「彼らで間違いないようだ。」
女性の声、続いて2人の男性のが言った。
その言葉を聞くと、初めに口を開いた男性が納得したように頷く。
「そぉか。なら、行くぞ。」
男性の合図に、地を蹴る4人。
小さなローブの人影を残し、4人は姿を消した。
「んあぁぁー…まだかよ…」
疲れの溜まってきた様子のライナスは、イライラしてきたようで…
粉々な砂を蹴った…
そのせいで砂埃が舞ったかと思うと…
「「!」」
突如現れた、ローブを着た4人の人影…
それぞれが1人1人に襲いかかり、4人を散り散りにさせる…
シュウとルリは素早く剣を抜き、敵に向ける。
マリンは体制を整え、攻撃体制をとる。
ライナスは魔法をいつでも唱えられるよう準備した。