BLACKNESS DRAGON ~希望という名の光~

外を歩くシュウ達4人。

彼らは、まるで、太陽がそこにあるように明るく、笑顔が溢れる町の中を眺めていた。



そんな中…

 「おっ!お前達!」

 「「?」」


背後からの声に、振り返る4人。

彼らの後ろには、水色のローブを身に纏う、5人の人物の姿があった。


彼らは今、あの時のようには顔を隠してはおらず、武器も普通に手にしていた。



 「ライナス、お前、戻ってきたんだな。」

 「…」


ラルフは話かけるが、ライナスは無言である。


 「どうした?ん?今ならまだ間に合うぞ?そいつ等と旅に出るか?俺らと戻るか。」

 「…」


口を開かないライナスを見て、3人は顔を伏せる。



彼が迷っているようにみえて…

また、どこかへ行ってしまうんじゃないかって…



だが…



 「…俺と勝負しろ!お前達、全員俺が倒してやっからよ!」


ビシッと指を差し、最後に笑ったライナス。


その言葉を聞いた3人は、すぐさま顔を上げライナスを見る。

そこには、いつもの、綺麗な笑顔があって…


心配していた気持ちが、一気に晴れて行った…




いきなり指を差され、唖然とする5人だったが、1人の少年が一歩前に進み出て、口を開く。


 「いいでしょう。」

 「は?何言ってんだよカイリ?」


少年、カイリの言葉にラルフは顔をしかめるが、カイリはその言葉に耳を貸す事もなく、続ける。



 「それでは、1対1の、特訓と言うのはどうでしょう?」

 「特訓…」


シュウに向けたその言葉に、少し考える素振りを見せると、3人の顔を見て、頷いた。



 「お願いします。」

 「わかりました。ジャスティ、ウィルス、ロリ。いいですね?」


シュウの返事を受け、カイリは後ろの3人に問う。


すると、3人共頷き、自らの相手になる人物へと目をやった。


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