BLACKNESS DRAGON
~希望という名の光~
「いいんだよ。ね、ローラン?」
「さぁな。」
「何がさぁな。だよ。ローランも一緒に行くんだよ。」
「…」
一緒に行く気のない様子のローラン。
だが、マーガレッドは一緒に行く気らしく、先程の笑顔は消え、目を細めた。
「だって…お気に入りがいるんでしょ?」
「お気に入り…?」
マーガレッドの言葉に、首を傾げるサラ。
ローランは、その言葉に反応し、初めて口の端をつり上げた…
「…勝手にしろ。」
「じゃ、決まりって事で。」
「だが、殺すかもしれねぇぞ。」
「別に良いよ。だって僕が興味があるのは、DRAGONの主だけだから。」
遠くを見つめ、悪戯に笑う。
そんな彼女を見て、ローランは苦笑するのだった。
「行ってくるよ、サラ。」
「勝手な事して、知りませんよ。私は。」
腰の後ろに手を組み、サラに別れを言うと、2人は姿を消す。
そんな2人を見て、サラは頬を膨らませるのだった。
晴れ渡っていた空が、一瞬にして曇り、灰色の厚い、怪しい雲が覆い尽くした…