BLACKNESS DRAGON
~希望という名の光~
難しい顔をするレオンとミズハ。
考えるように資料を見つめる。
「レオン……ミズハに何をしたぁ!?」
そんな2人の様子を見ていた、ミズハに抱きついた女性が、レオンを睨むと掴みかかろうと手を伸ばす…
「メイさん、止めましょうよιι」
「お前には関係ない!」
そんな彼女を抑えようと男性はするが、逆に首を締め上げられてしまう…
ミズハはそれを止めようと2人の中に入り、元気のいい2人を見たレオンは呆気にとられていた…
資料を手にしたまま、騒がしい2人を見ていると…
「よぉ、レオン。」
不意をつくように名を呼ばれた。
声がした方向へと振り返ると、1人の女性が片手を挙げて部屋に入って来ている所だった。
挙げたその腕は、肩から指の先まで包帯が巻かれいる。
「ウル……」
その姿を見てそう呟くと、資料を机に置き彼女へと歩み寄る。
2人は向かい合うと握手を交わした。
レオンの前に現れたのは、スカイブルーの髪を頭のてっぺんでまとめ、大きな団子を作った細身の女性。
名はウルというようだ。
「怪我は大丈夫なのか?」
「この程度の傷など、かすり傷に等しい。大袈裟すぎるんだ治療した奴が。」
そう言うと包帯を解き始めるウル。
それを何とか制すると、綺麗に巻き直してやるのだった。
握手を交わし、軽い会話をした後、彼女は部屋の中を突然騒がしくした4人の人物を見回す。
「これから世話になる。騒がしい奴らだが、役には立つだろう。」
「助かるよ。」
彼女の言葉にレオンは安心したような微笑みを見せたのだった。