BLACKNESS DRAGON
~希望という名の光~
微笑みながら4人に目を向けるレオン。
ウルは彼の横に並ぶと、4人を紹介するように話し出した。
「ミズハに抱きついているのがメイ。その横でオロオロしているのがダン。」
ミズハに抱きつき、嬉しそうにピョンピョン跳ねる女性と、その隣で彼女を止めようと困った顔をする男性のほうへと目を向ける。
オレンジの髪をした、横の髪を伸ばし、後ろは肩につかない程度の短さをした女性がメイ。
短いサラサラの黒髪をした、いつも眉毛がハの字になっている男性がダンというようだ。
「メイさんいい加減に………」
「五月蝿いなぁ。あんたは黙ってなよ。」
ミズハはまるでぬいぐるみのように抱かれ、されるがままになっている。
ダンはメイを何度も止めようと試みるが、その度言い争いになってしまう。
「メイ、ダン、痴話喧嘩は止めな。」
そんな2人を呆れた様子で見ると一言。
「了解!」
「す、すみませんιι」
その一言でメイは敬礼し、ダンは焦ったように頭を下げるのだった。
反省した様子を見せた2人だったが、再び喧嘩を始めだす。
短く溜め息を吐くと、奥の方へと目を向けた。
「奥の椅子に座って本を読んでいるのがユウキ。彼の背にくっついているのがミリィ。」
くつろぐように足を組み静かに本を読む男性と、彼頭に手と顎を乗せ本を覗き込む女の子へと目を向けた。
真っ白な髪に、エメラルドグリーンの鋭い瞳をしたシャープな顔立ちの男性がユウキ。
ピンクの髪を1つにまとめ、左耳の上辺りで結んだいつも笑顔の女の子がミリィのようだ。
「あっ、白髪見っけ♪」
「……」
ユウキの髪を見つめミリィはそう言うと、束で髪を掴む。
髪を引っ張られるユウキであるが、彼は尚も静かに本を読む。
「ミリィ、それは白髪じゃない。」
「あっ、そうだった。」
本気で引き抜こうとするミリィに突っ込むと、彼女はまた笑い出す。
不思議な雰囲気を漂わせる4人を見て、本当に大丈夫なのだろうかと心配しながらも、レオンは彼らを信じる事にするのだった。