BLACKNESS DRAGON
~希望という名の光~
木々が立ち並ぶ中、DRAGONは身を隠すように地面へと降りたった。
様々な障害物がある為、あの建物までは飛び立つ事はできないのだ。
「ありがと…」
地面へと降り立ち、ルリはDRAGONの頭をなでてやった。
それを、嬉しそうに喉を鳴らしながら受け入れるDRAGON。
そしてDRAGONは、俺の中に戻って行った
消えゆくDRAGONを見つめ、ルリはシュウへと顔を向ける。
「シュウ、助けてくれて、ありがと…」
「いや…」
涙の跡の残る顔…
辛さを隠すように、精一杯の笑顔で礼を言うルリ。
それを、何となく見ていられなかった…
無理しているように見える、その笑顔を…
「?ケガ、してるのか!?」
しかし、シュウは涙の後の他に、口元に滲む、赤い跡を見つけた。
殴られたのだろうか…
「え?ううん、大丈夫…」
ルリは口元に手を当てながら、首を横に振る。
何故隠したのだろう…
心配をかけたくないから…?
迷惑だと思ってる…?
ルリの心情を読む事はできない…
全てを隠してる…
何もかも…
何かはわからないが…隠してる…