BLACKNESS DRAGON
~希望という名の光~
ここにいても、誰かに見つかるか、もしくは、さっきの奴らが来るかもしれない…
2人は歩きだした。
シュウはあの建物の方へ。
ルリは反対方向へ。
「?ルリ?」
木々の中、迷ってしまい、方向がわからなくなったのか、シュウはルリを止めるが、
「シュウ、こっち。」
ルリは足を止める事なく歩いて行く。
シュウはこの町の事をよく知らない。近道か何かがあるのだろうか。
そう思い、ルリの後を追った。
「どこに行くんだ?」
「仲間の所よ。」
「仲間の?」
仲間…?
仲間……アスカ?
仲間と聞いて、まず始めに思い浮かんだのは、アスカの顔だった。
いや、この町で、親しくしてくれたのは、アスカとルリだけ。
その2人しか知らない今、仲間と言える人は、アスカしかいないのだが…
ルリは、シュウが何故戻らないのか、気になっている事に気づき、歩を進めながら話す。
「向こうに戻っても、またあいつらが襲ってくる。もしくは、もう崩されてるかもしれない。」
「!そうだ…」
「だから…」
「…」
ルリの言う事は間違いない。
確かに、今戻れば、また奴らが現れるだろう…
そして、あのDRAGONの命が無になる…
そんな事はしたくない…
命をかけてくれたDRAGONの為…
俺達は、生き続ける…
必ず…