BLACKNESS DRAGON
~希望という名の光~
どこまで歩くのか…
高くそびえ立つ木々…
木々の隙間から差し込む日差し…
周りの景色はどこも変わらない。
「シュウ…」
「…」
シュウの名を呼ぶ声…
しかし、シュウは聞こえていないのか、歩き続ける…
「シュウ…」
「…?」
もう一度、シュウの名を呼ぶ声…
今度は気づいたようで、横を向くが、横にいるはずのルリの姿がない…
どこに行ったのか…
振り返るシュウ…
「!すまない…」
「ううん…」
ルリの姿は、シュウの1メートル程後方にあった。
背の高いシュウと、背の低いルリ。2人の歩幅は全然違うのだ。
ましてや、男と女。シュウが普段通り歩いていては、離れてしまうのは仕方ない
シュウが今まで気づかなかったのは、考え事をしていたせいでもあるのだろうが…
立ち止まったシュウの元へと走りよるルリ。
横に並ぶと、再び歩きだした。
今度はゆっくりと歩幅を合わせて歩く。
突然ルリはシュウへと顔を向けた。
「シュウ…あなたに、話さなきゃいけないと思う…」
「?」
「私の、事…」
ルリの事?何だろう…
「…私のアザの事、知ってるでしょ?」
「あぁ…」
そう言えばあの時、ルリは何も言わなかった。
ルリのあのアザ…
DRAGONとの関係…
様々な不思議…
それを、話してくれるようだ…