一人こっくりさん
『大正解!!』

 駿がそう言って親指を立てる。

「よっしゃー……じゃねぇよ! どういう事だよ!?」

『ノリツッコミ……』

ぼそりとチイラが言った。

……うるさいわっ!!

『どういう事ってねぇ……?』

 駿は首を傾げる。

『兄と妹って事』

 チイラが先に答える。

 こんなにも似てない兄妹は見たことが無い。

「ってそういうのじゃなくて……」

『何?』

 チイラが俺を見る。

「なんていうか……」

 聞きたい事がありすぎる。
 分からない事がありすぎる。


 駿に妹? 聞いたことが無い。
 っていうかチイラは生きてる人間じゃないだろ?
 それになんで駿の妹が俺の家に来たんだ?
 何でさっきチイラは謝ったんだ?


 っていうか……

「こっくりさんは何処いった?」

『一時的に封印した』

 ……もう何でもありなんだな。

『優、なんか言いたい事あるんじゃないの〜?』

 ああ、そうだった。

「……お前らについて質問が山程あるんた、言っていいか?」

『駄目』

 ええええー……。
 チイラに却下された。

『じゃあ、僕らの過去を教えてあげるよっ!』

「過去?」

『優はっ、特別だよ!』

 そして駿は話しはじめた。
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