一人こっくりさん
第二章 準備
 
 その後の打ち合わせで、開始時刻は今夜二時になった。呼び出しやすい丑三つ時にやるんだとか。
 ……途中で寝そうだな。いや、そうしたら駿に何て言われるか……。



 今は丁度深夜零時。
 そろそろ駿に教えてもらったサイトを開いてみることにした。



「おお……」


┏━━━━━━━━━━┓
┃0123456789┃
┃   ___    ┃
┃はい ├─┤ いいえ┃
┃   │ │    ┃
┃わらやまはなたさかあ┃
┃をりゆみひにちしきい┃
┃んるよむふぬつすくう┃
┃゛れ めへねてせけえ┃
┃゜ろ もほのとそこお┃
┗━━━━━━━━━━┛


 その画面は、白い背景に黒い文字とシンプルな配色で書かれていたが、鳥居の色だけが赤かった。
カーソルには十円玉のイラストがくっついてきている。

 妙にリアルだな、と俺は感心してしまった。

 まだ暇なのでカーソルをあちこちに動かして遊んでいると、携帯電話がなった。

「うぉっ! ……びっくりした」

 別にこんな状況だから驚いた訳でなく、ただカーソルを動かす音しか聞こえなかった静かな夜にいきなり着信音が鳴り響いたから驚いただけだ。……同じことか?


「……もしもし?」

 俺は心の中で弁解しながら、携帯電話を取った。


『もしもーし!! 駿でーすっ!』

「切るぞ」

『何で!?』

 お前が夜中には耐えられない程のハイテンションだからだよ!
 
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