ショコラ~恋なんてあり得ない~
「おいしそうだね。母さん良く来るの?」
「そうね。最近こういうとこのほうが多いわ」
「あーだから、肌つやつやしてんの? 前より若返った気がする」
「それは多分若いエキスもらってるからよー」
「へー」
って、サラリと流してみたけど。
若いエキスって何?
「……」
母さんの顔をまじまじと見ると、その顔が徐々に悪戯をする子供みたいな悪びれた表情に変わっていく。
「か、母さん?」
「私ね、再婚しようと思ってるのよ」
「ぶっ」
口に入っていた白菜が飛び出した。
うわー、汚い汚い。
慌ててティッシュで包み、御手ふきで口を拭く。
ビビった。いきなり何言い出すの。
て言うかそれって。
若いエキスって。