ショコラ~恋なんてあり得ない~
体にぴったりと張り付いているのは薄手のタオルケット。
その上に毛布やら布団やら。
……こんなにかぶってたら暑いわよ。
「おはよ、詩子さん」
隣で照れたようににこりと笑うのは、あたしの彼氏の宗司さん。
思ったよりもガッシリしていたその肩は、今は白いTシャツで覆われてる。
ずるいわよ。
自分だけ服着るなんて。
「おはよ」
「体痛くない? まだ寝てていいよ。なんか食うなら俺作るよ?」
「いや、いいけど。今何時?」
「まだ六時。昨日遅かったからまだ眠いでしょ?」
「や、目は今思いっきり覚めた」
とりあえず、裸なのが恥ずかしいから布団の中に戻りこむ。