愛し人〜aishibito〜
7.帰国
学校が春休み期間で
高校入学前の三月某日。
雅也が突然アメリカから
帰国するという
留守電を聞いて
空港にやって来た。
久美子がそわそわした顔で
到着便の電光掲示板側の
ロビーの椅子に座っていたが
時間より早く来たせいか
落ち着かなく時計を
何度も見ていた。
時間は十六時を過ぎたばかりで
一時間以上は待つ事になる。
一秒ごと時間(トキ)が刻む度に
心臓の音が
速くなってゆくのが分かる。
高校入学前の三月某日。
雅也が突然アメリカから
帰国するという
留守電を聞いて
空港にやって来た。
久美子がそわそわした顔で
到着便の電光掲示板側の
ロビーの椅子に座っていたが
時間より早く来たせいか
落ち着かなく時計を
何度も見ていた。
時間は十六時を過ぎたばかりで
一時間以上は待つ事になる。
一秒ごと時間(トキ)が刻む度に
心臓の音が
速くなってゆくのが分かる。