愛し人〜aishibito〜
ファミレスの店内に
直接会いに来たかと思ったら
いきなり雅也は
テーブルに置いてあった伝票と
久美子のバッグを持って
レジへと向かって行く。






『ちょ、ちょっと何するの。私、帰らないからね』






しかし、振り返りもせずに
会計を済ませて店を出て
駐車場に直行して
雅也は自分の運転して来た
シルバーの乗用車の前で
やっと足を止めたが黙っている。
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