スニーカー
「なんか......自分でも上手く言えないけど......。僕、またあなたと話がしたいんです。祖母の話、真面目に聞いてくれたのあなたが初めてでしたし、2回も会えて嬉しかったですし、そしてなによりあなたの話聞いてるの、楽しかったし......。
えと、なんか上手くいえないですけど、その、......またこのショッピングセンターに来たら、声、かけてください。......なんか勝手にお願いしちゃってすいません。でも、いつでも僕でよければ話を聞きますし、ていうか、私があなたと喋りたいんですけど。って何を言ってるんだ俺は!じゃなくって僕は! ああ!なんか1人で喋っちゃってすいません!」

店員さんの話す言葉は日本語で聴き取れるはず。

でも、

その話す内容がなんだか嬉しくって、脳みそが溶けてしまったようで、後半は全然聞き取れなかった。

私と話がしたいから、また来たら声かけて欲しいって……。そんなの、そんなの、嬉しすぎる......ああ、もう。そんなの不意打ちだ。

てんぱる店員さんも、敬語とタメ語が入り混じる店員さんも、全部全部以外すぎて、頭がくらくらする。

反則だよ、そんなの。




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