幕末女剣士~新選組~


「みなはん、おばんどすえ。」

座敷へいって少しすると

綺麗な芸者の人が数人

入ってきた。

同じ女性でこうも違うのか

と思うほど綺麗な人達だった。

幸いと言うべきか、平助は

アタシの斜め前の席に座っていて

アタシは沖田さんと隣だった。

するとスッと平助の隣に

芸者さんが座りなにやら

話し出した。

仲良く話す姿はすごく

お似合いで……

辛くなって目を反らした。

「どうしました?気分でも
悪いんですか……?」

「あ…沖田さん。なんでも…
ないですよ?」

笑って沖田さんを安心

させようとしたけど……

「無理して笑っているのが
バレバレですよ」

「う…あ、沖田さん嫌じゃ
なければお酌しますよ?」

「……はぁ…私には
話せないんですか……」

「えっ?なんですか……?」

「いえ、お願いします」

「あっはい!!」

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