幕末女剣士~新選組~


「イッツ~……?」

平助怒ってる……?

「…………んだよ……」

「えっ?」

「…………」

フイッと顔を背けて歩いて行ってしまう。

一瞬だけ見えた平助の顔は

怒りと悲しみで歪んでいた。

「アタシも……帰らなきゃ………」

チクリと痛んだのは握られた

手首なのか心なのか……

わからなかった。

けど…平助を傷つけたことは

明確だった。

< 138 / 156 >

この作品をシェア

pagetop