幕末女剣士~新選組~
其の参
あれから数日、アタシと平助の
関係は少しギクシャクしていた。
普通に会話もするけど
何処かよそよそしい。
「おや美穂さん、どうしました?
そんな顔して………」
廊下を歩いていると
縁側にいた山南さんに会った。
「あ、山南さん……」
山南さんの笑顔は凄くホッとする。
"仏の副長"。
まさにその通りの笑顔。
「最近、元気がありませんね?
悩みがあるなら聞きますよ…?」
そう言ってまた微笑んでくれる。
「ありがとうございます。」
「ここじゃ寒いですし、
私の部屋へ行きましょう。」
山南さんが歩き出し
アタシも続いて歩き出す。
山南さんの部屋に着き、
中へ入るとすぐに火鉢を
おこしてくれた。
「外は寒いですね~」
「そうですね……」
部屋が少し暖かくなってきて、
山南さんはアタシへと向き直る。
「それで…平助となにが
あったんですか?」
「えっ?」
平助の名前は出してないのに…
「そのくらい分かりますよ……?」
「そっか…実はこの間ーーー」