幕末女剣士~新選組~


なにもされてないだろうか……

「えっあ~…はい……」

かえってきたのは曖昧な返事。

「本当に大丈夫ですか?」

「大丈夫です…はい」

今度かえってきたのは

はっきりとした返事。

「ならよかったです」

安堵して微笑むと彼女も微笑んでくれた。

もう私がいる必要はないですね。

踵を返して自室へ向かおうと

歩き出すと

「……あっ沖田さん!」

呼び止められました。

「平助何処にいるか知ってます?!」

また平助……

「平助ですか?さっきまで道場に
いましたけど…もう部屋に
いるんじゃないですかね?」

質問に対して正直に答えた。

すると嬉しそうな顔をして

去っていった。

「こんなにも好きなんですけどね…」

貴女の心にはいつも

平助という存在がある。

「まったく…本当に平助のことが
好きなんですね………」

切ないです……

さて、私も部屋に戻って

お団子食べますか…

伝えられないならせめて、

守らせてください。

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