幕末女剣士~新選組~
*藤堂*


「はいじゃあこれ着て!」

俺は美穂に胴着を渡した。

「ありがとうございます!」

「ひとりで着れる?」

「だっ大丈夫です。」

そっかならよかった。

「あの藤堂さん…胴着の下って」

外に出ようとしたら声をかけられた。

「何もつけないよ?未来じゃ
なんかすんの?」

そう聞くと美穂は顔を

真っ赤にして

「いや、なんでもないです…」

…何がなんでもないんだ?

そして俺はもうひとつ付け加えた。

「そうそう俺のことは平助
でいいよ!!」

「平助……?」

「うん!!それでいいよ」

それだけ言うと俺は部屋を出た。

赤くなった顔を隠すように―――

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