幕末女剣士～新選組～

｢祇園祭の前の風の強い日
を狙い京に火を放ち､
その混乱に乗じて天子様を
長州へ連れ出す……｣

｢それが長州の連中の考えだ｣

その言葉に広間がざわついた｡

｢それって要は天子様を
誘拐するってことだろ!!?｣

｢長州の連中…頭が
おかしいんじゃねぇか……?｣

｢でしょうね……｣

平助もしんぱっちゃんも

呆れているようだ｡

ｱﾀｼも思わずしんぱっちゃんの

言葉に賛同してしまった｡

｢それでどうするんです?
土方さん……｣

｢総司…解りきったことを
聞いてんじゃねぇ……｣

ったく…と言って

土方さんは皆に向き直った｡

｢もちろんそんなことは
させねぇよ…｡それで､だ…
奴等は明日会合を行うそうだ｡｣