ヤクザと恋愛



私達は部屋に入った。

「セイナに気に入ってもらって良かった。」

陽くんが微笑んで言った。


…………。

私って、何処で寝るの?

「陽くん。私って誰と同じ部屋?麻美さんだよね?」



私が聞くと、陽くんはびっくりしていた。


「俺と一緒に決まってんじゃん。」


「えっ?」

「嫌か?」

「嫌じゃないけど…。一緒に寝るんだよね?」


「そうだけど。」

一応、私達高校生なんだけど。

でも…


「陽くんと一緒なら嬉しい!」


私が言うと、陽くんは満足そうに笑った。



「あっ!温泉行きたい!」


旅館と言ったら、温泉♪


「行こうか。」

私は陽くんに抱きついた。


「ありがとう!」





私達は着替えの浴衣を持って部屋を出た。

すると、


「あー!セイナちゃんだ!温泉行くの?私達も。」



廊下で麻美さん達に会った。

やっぱり、テンション高い。



何だか明るい雰囲気のまま温泉に着いた。


「ねぇ、セイナちゃん。混浴あるって!キャー!亮くん達、すぐに来てね!」




温泉の扉の前に

(混浴あり)
という看板があった。


「混浴…。」

私が見ていると、

「セイナも来たら?俺も行くし。でも、絶対にタオル忘れるな!」



陽くんは私に言って、扉の向こうに入って行った。












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