ヤクザと恋愛
「セイナ!!」
突然リビングのドアに誰かが飛び込んできた。
「陽く、ん…。」
私はその人物を見た瞬間、大量の涙が流れた。
竹刀を片手に持っていた。
そして、
リビングに押し倒されている私を見て竹刀を持つ手が震える。
「てめぇら、井端組9代目組長の女によくも手ぇ出したな。」
陽くんが震えながらそう静かに言った。
「……井端組って。」
「聞いてないですよ、正樹さん!」
「井端組の組長の女に…。」
私にカメラを向けていた人、私を押さえていた人達が口々にそう言った。
「ふざけんな!」
陽くんはそう叫んで、竹刀で一人ずつ倒していった。
「…お前か、さっきのクソじじいは。」
鼻で笑いながらそう言って、私を起こしてくれた。
「…まさか、井端組が関わっているとは。」