ヤクザと恋愛
「陽くん…。どうして分かったの?私があそこに来てるって。」
「お前の様子が気になったからつけたんだけど、途中で見失った。そん時は本気で焦った。」
「ありがとう、陽くん。私ね、覚悟して行ったのに、いざとなると恐くて陽くんの名前たくさん呼んだ。」
「……。」
「陽くんって王子様みたい。かっこいい。」
私がそう言うと、優しく抱き寄せた。
「…もう二度と一人で考えるな。セイナがいなくなると、俺…死にそうだから。」
私の肩に顔を埋めてそう言った。
「陽くん、お腹空いた?」
私が聞くと陽くんは私を離した。
「まあな。今日何食おう。」
「…陽くんの食べたい物作ってあげる。愛情たっぷりいれて。」
そう言うと、
「イヤ、作らせるから。部下に。」
私は凄くショックだった。
「じゃあ明日、雄也くんに愛情たっぷりのお弁当作ってあげよう。初めて男の子に食べてもらうから、頑張ろう。」