ヤクザと恋愛



私は嬉しくて挨拶をしてくれた男子達にさっきよりも微笑んだ。




「おい、早く入れ。」

少し不機嫌気味な声で陽くんが言った。






私達が席に座ると、



「早瀬さん。今日の髪型可愛いね。」


「ありがとう。」



男子達が私の机を囲んだ。



「今日って暇?」

「メアド教えてくれない?」

「俺、山田って言います。」





たくさん質問されたりしていたら結構疲れてきた。



隣の陽くんを見ると、寝てる…。


助けてもらおうと思ったのに…。


疲れた~。はぁ、誰か。



「おはよう、早瀬さん。」


質問攻めに困っていると、聞き慣れた声が聞こえてきた。



「雄也くん…。」


そこには明るい笑顔の雄也くんがいた。




「何かいつもより可愛いね。」



雄也くんが自然に言うから、びっくりしたけどやっぱり嬉しい。




「ありがとう…雄也くん。」


私の顔は真っ赤だったと思う。




「本郷と早瀬さんって付き合ってるの?」


私を囲んでいた男子の一人が言った。




「ちがっ…!」










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