ヤクザと恋愛



「…ごめんな。セイナがナンパされてんのに、そいつらと話してるから。…また嫉妬した。」




「……。ナンパされてた?いつ?」


「はぁー。もういいや、早く遊ぶぞ。」



私の頭の中は?だらけだったけど陽くんが笑ったから安心した。





「うん!人生初の遊園地だよ!」



「マジ?」


「うん!マジ。」



私は笑顔で返した。



制服でいるから目立つけど、幸せだから気にしない。



あまり混んでなかったから乗り物にはすぐに乗れそうだ。







「ねぇ、陽くん。手繋ご?」


私が陽くんを見て言うと頬を染めて、



「何でそんなに可愛いかな。ほら、行くぞ。」



何か呟いてから陽くんは私に手を差し出した。



私は笑顔で手を繋いだ。




「何に乗る?」


「じゃあ、コーヒーカップ!」


私はお金がないから遊園地に来たことはなかったけど、叔母さんが読み終わった雑誌を読んでいたから、だいたいは知っていた。











「あー!楽しかった!」


「俺も楽しかった。次は?」


「じゃあ、あれ!」


私はお化け屋敷を指差した。



雑誌で見ると全然怖そうじゃないから、大丈夫かなって思ったら…








< 83 / 164 >

この作品をシェア

pagetop