ヤクザと恋愛
「…ごめんな。セイナがナンパされてんのに、そいつらと話してるから。…また嫉妬した。」
「……。ナンパされてた?いつ?」
「はぁー。もういいや、早く遊ぶぞ。」
私の頭の中は?だらけだったけど陽くんが笑ったから安心した。
「うん!人生初の遊園地だよ!」
「マジ?」
「うん!マジ。」
私は笑顔で返した。
制服でいるから目立つけど、幸せだから気にしない。
あまり混んでなかったから乗り物にはすぐに乗れそうだ。
「ねぇ、陽くん。手繋ご?」
私が陽くんを見て言うと頬を染めて、
「何でそんなに可愛いかな。ほら、行くぞ。」
何か呟いてから陽くんは私に手を差し出した。
私は笑顔で手を繋いだ。
「何に乗る?」
「じゃあ、コーヒーカップ!」
私はお金がないから遊園地に来たことはなかったけど、叔母さんが読み終わった雑誌を読んでいたから、だいたいは知っていた。
「あー!楽しかった!」
「俺も楽しかった。次は?」
「じゃあ、あれ!」
私はお化け屋敷を指差した。
雑誌で見ると全然怖そうじゃないから、大丈夫かなって思ったら…