ヤクザと恋愛
「堅太郎さんはご飯作ってるんですか!」
「うん。一応、調理師免許もってるんだ。」
「「凄い!」」
私と麻美さんの声が被った。
「じゃあ、今度教えてください!料理。」
私はあまり料理をしたことがなかったから頼んだ。
「俺でよければいいよ。」
その言葉を聞いた瞬間、私の頬が上がった。
「やった-!ありがとうございます。」
そんな会話をしていると、井端組に着いた。
「じゃあ、後で。」
「はい。楽しみにしています。」
そう言って私達は陽くんと河瀬さんがいる部屋に向かった。
ガチャッ。
「ただいま。」
「お帰り。セイナ。」
陽くんが笑顔で迎えてくれた。
「あっ。陽くん、また今度堅太郎さんに料理教えてもらうんだ!」
私が笑顔で言うと、陽くんの眉がぴくっと動いた。
「…堅太郎さん?」
「うん!凄くかっこいいの。私、堅太郎さん大好き!」
「私も大好き!」
麻美さんも河瀬さんに言った。
「「堅太郎さんって誰だ。殺す。」」
陽くんと河瀬さんの声がワントーン下がった。
「…何で怒ってるの?」
私が聞くと、
「分かんねぇの?」