ミルク時々S
近づくにつれ、話し声がクリアに聞こえてきた。
『暇だろ?』
『どっか行こーぜ?』
『…暇じゃないです』
低い男声の中からひときわ高い声が聞こえてきた。
女?
女を囲んでんのか?
明らかにいやがってんだろ。
『やめろって』
俺はなんの躊躇いもなくその男の集団を掻き分けてその女の子のまうに庇うようにたつ。
『あれ?………椎名?』
男が俺の名前を呼んだ。
『………椎名…?』
背後から俺の名前を呼ぶ女の子。