ミルク時々S



そのハンカチからはふわりと甘い香りがした。


『……なんなんだよ』


ぽつり、呟いて俺はその場を後にした。



なんで追いかけなかったんだろう。


ちょっと前の自分をせめたりもした。



でも、心のどこかで…
思っていたのかもしれない。


もう1度あの子に会える。

あれで最後じゃないんだって。




なんの根拠もないのにな。
なぜかそう思えるんだ。
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