【短編】猫箱論理

☆☆☆☆





それは、ごく普通の出席確認だった。

担任は淡々と名簿に名の乗る生徒を読んでいく。
もちろん俺も呼ばれた。


「虎島」

「はい」

「鳥内」

「はい」

「長谷川」

「はい」

「平木」

「はい」



……アレ。

今、なんか可笑しくなかった?

俺は、勇気を出して手を挙げた。


「あ、あの先生」

「なんだ」

「浜本君、抜かしてませんか?」

「は?」


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