You are ドリーマー★
「どうした??」
「あの人…」
昨日の詐欺の人だ…!!
何でここにいるの!?
あぁー!!しかも目合っちゃった…っ
ヤバい……
近づいてきた…。
「アイツ知り合いなの?」
坂下くんの問いかけには頷けない。
「君。昨日の子だよね?」
「………」
「あれ違った?昨日これ落としていったから届けにきたんだけど」
「私の生徒手帳…!」
彼が取り出したのは間違いなく私の生徒手帳だった。
「やっぱり??じゃあこれ返すよ」
「ありがとうございます…で、あの…」
「ん…?」
わざわざ届けてくれるなんて、本当はいい人なのかも…。
「お名前いいですか?」
「…じゃあこれ」
昨日と同じ名刺。
「鈴宮プロダクション…」
「うん。そこの社長が俺の親父なんだ」
名前を見れば鈴宮春樹と書いてあった。
「じゃあ本当に副社長さん…?」
「そうだよ。ってもしかして疑ってたの?」
「はい…てっきり詐欺かと思いました」
「詐欺って…ひどいなぁ。まあ、あの状況なら仕方ないか」
笑いながら言う鈴宮さんを見ていたら、私もなんか笑えてきた。
「あの…林原?」
「あ、ごめん坂下くん。今日は先に帰ってもらってもいいかな??明日埋め合わせするから…」
「あ、あぁ…じゃーな」