そら。―HAPPY STORY―
ナンパ男とクリスマス
クリスマス間近。
街は華やかなイルミネーションで彩られ、早くもカップルの姿がちらほらしている。
そんな光景をどことなく羨ましく眺め、
ふと。
家族連れに目が向いた。
「ねえねえ、チョコレートケーキが食べたいな!」
「そうね。クリスマスはそうしましょう」
「プレゼントだってあるからな」
「やったぁー!」
「ふふ、あらあら…」
無意識だったのだ。
不意に、家族連れに目が向いてしまっただけなのだ。