そら。―HAPPY STORY―
何か分からないが…帰るみたいだ。
体調が悪くなったのか、と仮定しといて、俺はいつも通りに靴箱を開ける。
違うクラスの女子の声が、廊下にキャッキャッと聞こえてきた。
会話なんぞに興味はないが、嫌でも耳に入ってきてしまうもんである。
「ねえねえ!高瀬ってさあ、不登校なんでしょ?」
…?
「きゃはは!そりゃそーだよ。アタシら色々したんだしー」
「夏美ってさ…あの時、素直に万引き受けてれば良かったのにね?」
「しっ。聞かれたらどうすんの!」