そら。―HAPPY STORY―
「良かったのか?」
「ん?」
玲に協力するどころか、逆効果になってる気がする。
まあ、いつでも辞めていいんだが。
「良いんだよ。あんな女苦手だし。抱こうとも思わねえわ」
「…そうか」
遠くで、イルミネーションが輝いている。
今年も、妹と過ごすのか。
少しでも、あの寂しさを俺で紛らわせることができるのなら、何だってする。
家族の温かみを、知らないのだ。
俺だけが、両親のことをよく覚えているのだ。
だから俺は妹を守る。